留学中に実践したい勉強方法「エッセイ」とは?英語4技能を効率的に学ぶ具体的なアウトプット方法をご紹介!
英語学習において効果が高いと言われている「エッセイ」ですが、
「そもそもエッセイってなに?」
「どうやってやればいいの?」
と思っていて、実践まではできていない方も多いのではないでしょうか?
今回は英語学習、特に留学中の自己学習として相性のよい「エッセイ」について、具体的な実践方法を交えながらご紹介していきたいと思います!
ぼく自身、一番効果を感じた学習方法の一つです!
ぜひ参考にしてみてください!
エッセイとは?
そもそもエッセイの定義がよくわからん!という方もいいのではないでしょうか?
「エッセイ」について調べてみると、以下のような定義であることがわかります。
「essay」とは、「論文」「作文」「随筆」「評論」などある程度の文章量が内包されている書物を幅広く指し示すための英語表現である。
Weblio辞書 – essay
つまり、広い意味での書物のことを指していて、自由に書き出してみた文章は全て「エッセイ」であるということができます!
エッセイと最初に聞いて堅苦しく構えていた方も、安心していただいて問題なさそうですね!
エッセイが英語学習に効果的な理由
では次に、数ある英語学習の中で「なぜ、エッセイが英語学習に最適なのか」について解説していきます!
アウトプットを中心に学べる
エッセイの基本的な進め方は、自由に文章を英語で書き出してみることです。
そのため、エッセイを書くと英語で大量のアウトプットをすることになります。
勉強やスポーツでもよく言われることですが、何かを学ぶ上でインプットとアウトプットのバランスは非常に重要です。
インプットしたことをアウトプットすることで、脳への定着が早いと言われており、一説にはインプットとアウトプットは3:7が黄金比という話も聞きます。
アウトプットの基本法則3は、「インプットとアウトプットの黄金比は3:7」である。
書籍:アウトプット大全 – 樺沢紫苑
しかし、実際に英語を学ぼうとすると、多読や音源視聴など、インプット中心の学習になりがちではないでしょうか?
インプットしたことを効率的にアウトプットしていくためにも、ぜひエッセイを実践してみましょう!
英語学習は、意識しないとインプットに偏りがち!
アウトプットも忘れずに!
英語の総合力向上が期待できる
英語の「読み」スキルを効率的に学ぶためには、ひたすら「読み」だけを学習すれよいでしょうか?
答えは×です!
日本語の場合を想像していただくとわかるように、実際に読む・書く・聞く・話すといった4技能を総合的に学んでいくことが、効率的に言語習得するための近道です!
日本人の英語力は受験英語対策による弊害か、聞く・読むに特化しているのに対し、話す・書くといったスキルは苦手に感じる方が多いようです。
文部科学省が目指す基準(CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A2レベル以上)を満たした高校生の割合は、「聞く」が33.6%、「読む」が33.5%であったのに対して、「話す」は12.9%、「書く」19.7%となっており、バランスの悪さが際立ちます。
日本人の課題は4技能のバランスの悪さ! 第二言語学習理論に基づいた効率的でバランスの良い4技能学習とは? – ENGLEAD
ある研究では、このバランスの悪さが「日本人は英語習得が苦手」といわれる原因の一つではと言われています。
逆にいうと、効率的に言語習得するためには、4技能のバランスを考えながら学習ができるとよいといえ、エッセイのような横断的な技能習得を見込め、かつ日本人が苦手な「書く」を学べるエッセイが最適であることがわかります!
得意分野を伸ばすことも大事だけど、苦手分野を克服するのも大事なんだね~
興味・関心のある分野から学べ、学習効率が高い
「好きこそものの上手なれ」ということわざがありますが、まさにその通りですよね。
自分の興味・関心がある分野というのは、自然とスキル習得までが早いと感じるでしょう。
スポーツでもそうですよね。その分野のオタクになることが、学習の近道であると言えます!
私も、「エヴァンゲリオン」という科目が学校にあれば、きっと一生懸命勉強したでしょう(笑)
では「英語に興味を持とう!」ということかというと、そういうわではありません!
あくまで、「“英語で”興味・関心のある分野を学ぶ」ことができれば、効率的な言語習得が見込まれます!
エッセイは前述のとおり、「自由に文章を書くこと」なので、堅苦しいテーマに囚われず、自分の好きなテーマについて書き出すことで、楽しみながら効率的に英語習得ができます!
エッセイを取り入れた学習方法
次に、具体的なエッセイを用いた英語学習方法について説明をしていきたいと思います!
Step1. テーマを決める
まずは、エッセイとして書き出すテーマを決めます。
前述のとおり、テーマ選定については自分の興味・関心のある分野を選択します。
論文のようなカチッとしたものを作成する必要はありませんので、日記のような自分に纏わるものなど、自分が書きやすいテーマを選ぶことがポイントです。
趣味や仕事など、日常的に接することが多い内容もおすすめです。
参考までに、私が実践していたテーマ例をご紹介します。
- ジョリビーとマクドナルドは、どっちがおいしいか
- 英語は小学校のころから学習すべきか
- 私がフィリピンを好きな理由について
- 老後は田舎に暮らしたい、という話
- 週末に山登りした日記
- 恋愛ポエム ※フィクション
ちょっと真面目なトピックから、日記やポエムのようなラフなものまで、自分が書いてみたい!と思える内容であればなんでも大丈夫です!
恋愛ポエムは、日本語で書くと気持ち悪くなりがちですが、英語で書くとそれっぽく見えるので、書いてて楽しかったです(笑)
どうせ書くなら、書いてて楽しいテーマがいいですよね!
ラブレターでも書いてみようかな(笑)
私は美容やファッションについて書いてみようかな
Step2. 書き出す
テーマが決まったら、実際に書き出してみましょう!
形式等にこだわらず、自由に書いていただいて問題ありません。
余裕のある方は、パラフレーズを使って文章を作成できると、更なる表現力アップが期待できます。
パラフレーズとは、日本語で言うと「言い換え」で、できるだけ一つの文章中に同じ単語や表現を使わないように、言い換えをしながら文章を書き出します。
例:黄色ハイライト箇所がパラフレーズ(言い換え)
We are facing a problem related to transportation. Some reports said that the transportation system in Japan would not work well in 2024 onwards because of increase in demand and decrease in workforce. In this passage below, I would like to describe factors leading to the issue and a solution that may settle it.
また、実際に書き出す際に迷うのは、「どこに(なにで)書けばいいの?」という点です。
私の場合は、以下の①紙と②PC(Googleドキュメント)の2つで書き出すことが多いです。
以下にて、それぞれの方法と特徴を説明していきます。
方法①:紙にペンで書き出す
ご想像の通り、一番オーソドックスな方法です。
単純に、ノートとペンを使ってエッセイを書いていきます。
ある研究によると、パソコンなどを使って文章を書くよりも、実際にペンを使って紙に書く方が、脳が活性化され学習効果が高い傾向があると言われています。
紙に書く触覚や紙のにおいなど、五感が刺激されて脳が活性化されるとのことです。
脳活動をMRI装置で測定した結果、タブレット群やスマホ群と比較して、手帳群の方が、記憶の想起に対する脳活動が確かに高くなったのです。言語に関係する脳の領域や、記憶処理に関係する「海馬」に加えて、視覚を司る領域でも活動の上昇が観察されました。
紙のノートの脳科学的効用 – 東京大学・教養学部報
確かに、自分で紙に書き出してみると、アイデアが浮かんできたり、物事を整理しやすかったりする経験はありますよね!
一方でデメリットもあり、一般に紙に字を書くスピードはパソコンに書き出すよりも時間がかかります。
また、あとから行を追加したり、書き直したりすることは、紙だと簡単にできなかったりします。
方法②:PCに書き出す ※Googleドキュメント推奨
MS Wordなどのパソコン用ワープロツールに書き出す方法です。
手書きと比べ、入力速度が速く、編集性も高いため、パソコン操作に慣れている方におすすめです。
特におすすめは、Googleドキュメントを活用する方法です。
普段から活用されている方も多いかと思いますが、一番の利点はGoogleのAIが、スペルや文法の誤りがあった場合に教えてくれて、正しい修正案を提案してくれる点です。
※スラング等には対応できない場合があるので、注意が必要です
瞬時に誤りを指摘してくれるので、添削を待つ必要がなく、PDCAを高速に回すことができます!
一方、PCを使った方法のデメリットは、PCを持ち歩かないといけない点です。また、紙として提出できないため、学校によっては添削をしてくれない場合もありますので、注意が必要です。
ツールによっては、ネット環境がないと使えないものもあるため、利用環境には注意して活用ください!
ぼく自身は断然、Googleドキュメント派です!!
私はいつでもどこでも書ける、紙とペンがおすすめです!
Step3. スラスラ話せるまで、音読する
せっかくエッセイを書き上げたのなら、スラスラ話せるようになるまで音読してみましょう!
声に出すことで、4技能の一つである「話す」スキルを強化することができます。
実際に声に出して読んでみることで、新しい単語や構文がみるみる身体に沁み込んでいき、実際の会話の中で活用できる英語表現の幅が各段に上がっていきます。
また、声に出すことで、Step.4で紹介するディスカッションにおいて、スムーズに意見を言えるようになります。
「どうやって読めばよいかわからない」「お手本がほしい」という方は、テキスト読み上げツールを使って聞いてみるのがよいでしょう。
私は、GoogleChromeのアドオン機能である「Read Aloud」というツールでお手本を聞いてみて、その後自分で発音したりシャドーイングしたりしてました!
Step4. 先生に添削してもらい、内容について議論する
Step.3までは、宿題として準備するものとしてご紹介しました。
ここまでできたら、次は実際に先生に見てもらいましょう!
実際にアウトプットしたものを誰かに見てもらい意見をいただくのは、自分で気付けない観点が見えてくるため大変勉強になります。
私は文法学習の時間をエッセイの添削・議論の時間に変えてもらうよう先生と交渉をしましたが、学校によってはエッセイを紙で提出して先生の宿題として添削を行い、次の授業の際にフィードバックをもらう、といった学校もあります。
※学校や先生によって進め方が異なり、またエッセイ自体を受け付けていない場合もあるので、注意してください。
エッセイに書いている内容をもとに、先生とディスカッションまでできるとなおよいでしょう。
Step5. 復習する
最後に、学習効果を定着させるためには復習が大事です!
たまに書き溜めたエッセイを読み返してみるとよいでしょう。
日記を見返すような気持で、「あの時こんなん書いたな~」と懐かしく思うことでしょう(笑)
さいごに
今回ご紹介したエッセイの具体的な実践方法、いかがでしたでしょうか?
普段の英語学習ではついついインプット寄りな学習になりがち、という方はぜひ取り入れてみてください!
特に留学中の方は、英語スキルを総合的に、効率的に向上する絶好のチャンスですので、試してみてはいかがでしょうか!
皆さんの英語学習のお役に立てることを願っています!