日本人はなぜ英語が苦手?その意外な理由を徹底解説!苦手意識を克服する英語の勉強方法も併せてご紹介!
中学校から大学にかけて、英語はそれなりに勉強してきたけど、いざ外国人を目の前にすると、頭が真っ白になって話せなくなる・・・
僕は今まで英語の勉強はほとんどしてこなかったな~。日本語が話せれば生きていけるし、英語ってわざわざ勉強する必要あるかな?
うんうん。英語に対してネガティブに感じているのは日本人特有かもしれない・・!今回は、「どうして日本人は英語が苦手なのか」このテーマについてお話していくよ~!
日本での英語教育の現状
日本人に対して、英語が「苦手」か「得意」かと尋ねるとほとんどの人が「苦手」と答える人が多いと思います。
日本でも、中学校、高校、大学と英語教育が含まれていたにも関わらず、現代の20代、30代であっても「英語は苦手だな・・」と答える人が多いようです。
学校で習う読み書きはまだいいとしても、多くの日本人は特に「英語で話すのは大の苦手」という印象をもっている人が多いのではないのでしょうか?
EF EPIの2023年の「世界最大の英語能力指数ランキング」の最新データでは、世界113カ国のうち日本のランキング順位は、87位という結果になっています。世界からみても日本の英語力は低いということがわかります。
1位 | オランダ |
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2位 | シンガポール |
3位 | オーストリア |
4位 | デンマーク |
5位 | ノルウェー |
20位 | フィリピン |
49位 | 韓国 |
82位 | 中国 |
87位 | 日本 |
101位 | タイ |
113位 (最下位) | コンゴ民主共和国 |
日本に暮らしていれば、日本語だけで不自由なくコミュニケーションが取れて生活ができてしまうので、そもそも英語に対して、「コミュニケーションの手段でしかない」「緊急の用途もないのに身につけようとするのは時間のムダ」と考える人もいたりします。
日本が国で掲げた目標として、文部科学省は中学生の間に英検3級、高校生の間に英検準2級レベルの英語力をつけることとしていますが、現実は目標に全く到達できていないとのこと・・・
2020年度から文部科学省は大幅な教育改革を行い、英語を小学校から必修とし、3・4年生では外国語活動としてまずは英語に触れる体験を、5・6年生からは教科として英語の学習を始めるというものです!
また、これまでの読み書き中心の学習から、聞き取りや会話などによる音声コミュニケーションを中心とした「英会話」教育に主眼を置いた教育になりました。
とはいえ、日本の英語教育は改革後も、海外と比べるとまだまだ遅れていると言わざるを得ません。
世界ランキングで見ると日本がこんなに順位が低いとは知らなかった・・・!英語を苦手だと思ってるのは私だけではなさそう
日本人が英語を苦手とする理由とは?
文化的な要因
歴史的背景
日本語と英語は言語的にも文化的にも異なる特徴を持っています。日本は島国で基本的に単一民族国家であるため、他国との交流は少なく、日本人とだけ日本語で会話すれば生活に問題はありません。
国際結婚なども増え、ハーフのお子さんなども増えていますが、他国と比べるとまだまだ日本人のみの家庭が占める割合が圧倒的に高いです。
日本は歴史的にも他国との関わりは、近代まで長らく中国・韓国を除く外国との接点は基本的にありませんでした。
そのため、日本では歴史的に外国に出稼ぎに行ったりなどは少なく、「他国との交渉を必要としない」「他国の文化を取り入れなくてもやっていける」という空気が強く醸成され、その思想が未だに残っているといえます。
自国語だけで進学できる
ほとんどの日本人にとって、生涯最も英語学習に熱心になるのは、高校3年生の大学入試前だと思います。
そして、まさにこの時期に人生で最も英語力が高くなるといっても過言ではありません。
しかし残念なことに、今までの日本の大学入試は、受験生たちに「英語が話せる」ことを求めてきませんでした。日本の大学入試において、英語4技能の中で求められてきたのは大半がリーディングとライティングでした。
現在でも、大学入試でスピーキングテストを導入している大学は1%以下だそうです。
英語と日本語は構造が違う
語順が違う
日本語と英語ではまず語順が大きく変わり、混乱する人が多いのではないでしょうか。
英語の語順は、SVO(主語+動詞+目的語)の順番で文章が構成されており、日本語は、SOV(主語+目的語+動詞)という語順で文章が構成されています。
SVO(主語+動詞+目的語) i +speak+ japanese
SOV(主語+目的語+動詞) i +japanese+ speak
英語では結論から先に述べる構成になっています。厳密に語順が決められている言語であるため、語順が変わってくるとまったく通じなかったり、文章の意味そのものが変わってきてしまいます。
日本語は結論より先に説明や具体例を話すような構成が多い傾向です。
英語には助詞がない
「助詞」は日本語では非常に大事になってくる要素です。
日本語は、主語と述語が順序良く並んでいない場合でも、「文節」や「助詞」があることで意味が通じます。
「私はりんごを食べます」という文であれば「私がりんごを食べます」「りんごを私が食べます」「食べます、私はりんごを」など、単語の順序を入れ替えても意味が通じます!
しかし英語には助詞がなく、英語では主語や目的語を決定するのは語順になるのです。
「I ate an apple」という文であれば、「Ate an apple I」というように主語と述語の順序を入れ替えてしまうと、文の意味が通じなくなってしまいます。
日本人は受動態をよく使う
日本語には、「道路が整備された」や、「感染対策が強化された」などの受身文が多く見られます。
英語でこれらすべてを受身文にすることも難しく、翻訳者は「主語は誰?」と悩むことになるのです。
わかりやすく例文で考えてみると
能動態:The cat chased the mouse(その猫はそのネズミを追いかけた)
受動態:The mouse was chased by the cat(そのネズミはその猫に追いかけられた)
このように能動態は主語、または動作を行っているモノを重視しています。
その一方で、受動態は、動作または動作を受ける側に重点が置かれています。
学校での一般的な英語学習は、受動態の使用は極力避けるよう教えられていて、理由としては受動態のセンテンスと比較すると、能動態のセンテンスは一般的により説得力があり簡潔でもあるともいえます。
日本の英語教育問題
受験目的になっている
日本では中学校・高校・大学と10年間勉強しても、英語をコミュニケーションツールとして使いこなすに至っていません。
これは、高校受験や大学受験など、受験対策を中心とした偏った英語教育が原因と考えられています。
どうしても「受験で使うから勉強する」という意識が先に立ち、文法や単語学習、読み書きばかりの受験対策を行うことに力を入れてしまうのです。
となると、実際の会話ではあまり使わないような堅苦しい英文ばかりを覚えてしまったり、受験での失敗を恐れて間違いを怖がるあまり、自ら英語を話したり書いたりするアウトプットが出来なくなっています。
さらには、受験が終わると英語を使わなくなるといったような、言語をコミュニケーションツールとして使う本来の目的からどんどんズレていってしまうこともあるのです。
アウトプットのためのインプットの勉強方法が足りない
英語は人と話すためのツールの一つで、誰か相手がいて会話をするのが目的であり、その「話す」ためには「話す」トレーニングをしなければなりません!
しかし「話す」トレーニングに自分の英語学習時間の半分以上を充てている人はかなり少ないと思います。
ある表現を「知っている」ことと、ある表現を「話せる」ことは全く違います。
多くの日本人はこの「知っている」状態で止まっているのではないでしょうか?
「知ってる」=「話せる」と思い込んでしまってる人は多い気がする~
別々で考えて、どちらもバランスよく学習しないとだね
ネイティブや海外経験のある教員が少ない
英語教員に海外経験のある者が少ない、あるいはあっても非常に短いなどの要因により、そもそも英語力が高い教員が少ないというのも大きな問題の一つです。
例えば、英検準1級レベルの英語力を持つ英語教師の数は年々増加傾向にあるものの、中学校ではまだまだ半数に満たない状態にあります。
そのため、なかなか高いレベルの英語に触れる機会が少ないというのも要因の1つに挙げられます。
日本人の特性
間違いを恐れている
英語を学習する際に、自分の英語がおかしいかもしれない、間違っていたらどうしよう、という恥ずかしい感情が強まり、なかなか英語を喋れないという方が多いと思います。
これは日本人としては小さいころからの文化や慣習、風潮があるのである意味仕方ないのかもしれませんが、それだけを理由に英語が話せない状態が続くというのは非常にもったいないですね。
日本人にとって英語とは、羞恥心や恐怖を捨てる心の強さも必要なのかもしれません!
英語の必要性を感じられていない
ほとんどの日本人にとって、英語の必要性は受験勉強の時くらいかと思います。
就職・転職、給料面に関わることもありますが、英語が出来なくても仕事は沢山ありますし、圧倒的な必要性を感じていないという方もたくさんいるでしょう。
必要性を感じていなければ、勉強もしなくなりますし、実際日本で生活していて英語を喋れないことによる支障が基本的にありません。
英語が喋れなくても問題なく、英語を喋らなければならない場面に遭遇することもないため、英語を喋りたいと思っても漠然としたイメージでしかないと思われます。
英語の苦手意識を克服していこう
自分の興味のあるコンテンツから英語に触れてみる
英語学習を始めてから継続していくにあたって一番大事なのが、モチベーションの維持です!
「自分の興味関心があること、趣味、仕事、経験してきたことと英語を結びつける」ことがおすすめです!英語に限らず、日本語でも自分の興味のないトピックはつまらないですし、すぐ飽きてしまいます。
自分の興味のあるコンテンツであれば、モチベーションも高くなり、継続することも難しくありません!
いくら質のいい英会話教室や、英語の勉強方法を知っていても、自分自身に英語を学習する意欲がなくなってしまっては意味がありません。
お気に入りのメディアを勉強として取り入れることで、苦にならなかったり、何より頭に入っていきやすいので効率的ともいえるでしょう。
自分の英語レベルを把握する
英語を学習に取り組むうえでその都度、自分の英語スキルを把握していくことは重要といえるでしょう。
英語でのできる範囲とできない範囲を自分で把握しておくことで、何から進めていけばいいかが明確になり、勉強方法も変わってくるでしょう。
ちなみに、フィリピン留学ではマンツーマン授業が多く、手厚い指導で学習内容が自分に合っているかどうかもチェックして修正してくれるので自分にあったレベル内容で学習を進めることができます!
オンライン上でもすぐに受けることのできる、英語レベルチェックを無料で提供しているサイトがあるので、いくつかご紹介します◎
NHKテキスト 英語力判定テスト | 英語力判定テストでは基礎編と応用編の2種類のテストを受けレベルをチェックすることができます。英語学びはじめの人や手軽に受けてみたい人のおすすめです。 |
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英ナビ! 英検級かんたん測定 | こちらの英検級かんたん測定では、単熟語と文法の2項目に分かれた15分間のテストを受けることができます。英検やTOEICなど資格試験受験を考えている方におすすめです。 ※無料会員登録をする必要があります |
ケンブリッジ 大学英語検定機構 レベルチェックテスト | こちらの英語レベルチェックでは、一般と中高生対象のテストの2種類のテストを受けることができます。世界の人が利用している英語レベルチェックをしてみたい方におすすめです。 |
今の自分の英語力がどのくらいなのか、オンラインでチェックできるのはかなり便利~♪
アウトプットの機会を増やす
英語を長年学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英語力を伸ばすためには、アウトプットするための準備として地道なインプットで力をつけ、それを実際にアウトプットしてみてから、仮説検証、自分の表現出来る限界と自分の表現できないことを知ることができます!
英語学習において、アウトプットとインプットを切り離して考えることはできません。
まとめ
現段階では日本人の英語力は、残念ながら中の下であり先進国では低い水準にあります。
今回の記事のテーマである、「日本人がなぜ英語を苦手なのか」をまとめると
- 日本人の歴史的な要因
- 英語と日本語はそもそもが違いすぎる
- 日本の英語教育問題
- 日本人が持っているパーソナリティ
- アウトプットが足りていない
このような要因が挙げられてきました。
どうして日本人がここまで英語が苦手なのかをなんとなく理解することができれば、あとはそれに対して何を補い、改善していくか見えてくると思います!
英語は、日本語を先に習得している日本人ならではの難しさといえるでしょう。
英語というのは世界の共通語であり、世界人口73億人の内、英語話者は15億人にものぼるといわれており、世界の約20%の人が英語を使っていることになります。
ネットに掲載されている日本語の情報は、日本独自の目線がほとんどですが、英語の情報はグローバルな視点のものが多いので、新たな角度から情報を捉えることができます。
それは、日本語で収集しきれない膨大な情報や経験を得ることができるでしょう!
人は言語を使うことではじめて、その土地の人とふれあい、他者を理解し、文化を知ることができるようになります。
英語の学びは、今まで知らなかった物事の捉え方や考え方を広い視点で触れることができ、そしてその学びは自分の世界観や人生をより豊かなものにしてくれるものだと思います。
私たち日本人が、もっと英語に興味関心を持ちはじめ、「日本人は英語が得意!」と言われるような未来が来るといいですね・・・!