フィリピンの通貨(ペソ)とお金!両替はどこがお得?平均収入はいくら?物価から給与事情まで解説!
皆さんはフィリピンのお金事情いついてどのくらい知っていますか?フィリピンへ留学や旅行で訪れる日本人も多いですが、実は現地で働いている人、移住をした人も一定多数います!
そこでフィリピンへ留学や旅行、または移住をお考えの方に、今回は「フィリピンの平均年収や平均月収」「フィリピンの物価」そして「両替」についても徹底解説してまいります!
実際に現地の詳しい経済事情って意外と知らないから、これを機会に学んでフィリピンについてもっと知ろう!
フィリピンの物価と通貨ペソ(PHP)
まずフィリピンの通貨を知ろう
フィリピンの通貨はフィリピンペソと呼ばれており、PHPや₱で表します。1ペソは2.5円程度なので、ペソを円に換算する際は約2.5倍で計算します。
硬貨は1ペソ・5ペソ・10ペソ・20ペソ、紙幣は20ペソ・50ペソ・100ペソ・200ペソ・500ペソ・1000ペソがあります。日本と比べ紙幣の種類が多いので、財布の中で整理をするのが少々大変かもしれません。現地用に紙幣がたくさん入る財布や、硬貨と分けて整理できる財布を用意することをおすすめします。
また、1ペソより小さい単位で「センタボ」と呼ばれるものがあります。1ペソ=100センタボですが、タクシーやスーパーなどでも切り上げ・切り捨てされることが多く、ほとんど手にすることが無い硬貨ですので、頭の片隅に記憶しておくくらいで良いかと思います。
ちなみに、ペソはフィリピンのほか、メキシコやアルゼンチン、コロンビアなど、過去にスペインの植民地だった9か国で使われている通貨単位でもあるよ!
ペソ通貨の変動について
2002年4月から2023年8月までのペソ通貨の変動をグラフにまとめました。
円/ペソでは、ここ20年ほどで1.8~2.8円/ペソ程度を上下していて、変動が比較的激しいことがわかります。
ここ2~3年では円/ペソは上昇傾向で、直近は2.6円/ペソ付近を推移しています。
対ドルでは、22年頃に一時的に59ペソ/ドルまで下落しました。その後、海外の出稼ぎ労働者からフィリピン国内への送金需要が高まり、ペソ高が進みましたが実際は54〜55ペソ/ドルで止まってしまっています。
※ペソも含め為替レートは、経済的な指標、インフレーション、GDP成長率、財政状態などにより影響を受けます
フィリピンの平均給与は日給1,200円
フィリピンの平均日給は約600ペソ(約1,200円)です。
この金額は東京でアルバイトとして働いた場合の最低賃金と同じくらいだとい言えます。あくまでも平均の金額になるので、さらに低い給料で働いている人はたくさんいるのが現状です。
日本では時給のパートタイムで仕事をすることも多いですが、フィリピンでは基本的にフルタイム、日給での仕事がメインになります。そして、拘束時間も朝から晩までの1日と長時間です。
しかし日給が安くても食事の提供や、滞在先の提供があります。この二つがあるかないかで大きな違いがでてくるかと思います。
フィリピンの低所得・高所得の給料は?
フィリピンの高所得の仕事は、「医師や航空会社のパイロット」です。医師の給料は、月給で41,205ペソ(約10万7,230円)、航空会社のパイロットは月給で59,559ペソ(約15万4,993円)です。
逆に低所得の仕事は、「警備員や家政婦、受付やファーストフード店」です。警備員の平均的な給与は、1日あたり358ペソ(約931円)で、家政婦は370ペソ(約962円)、フィリピンの有名ファーストフード店ジョリビーの初任給は500ペソ(約1,300円)、受付は300ペソ(約780円)と言われています。
フィリピンの最低賃金はいくら?
フィリピンの最低賃金は1日あたり295ペソ~490ペソの範囲で最低賃金の値段設定は地域によって異なります。そしてフィリピン人の収入の70%~80%は基本的に必需品に費やしているという統計も出ています。
各都市の最低日給
都市 | 最低日給 |
マニラ(中心地) | 490ペソ(約1000円) |
セブ(中心地) | 366ペソ(約720円) |
バギオ | 285ペソ(約600円) |
スービック | 380ペソ(約760円) |
カビテ | 357ペソ(約710円) |
ボホール | 323ペソ(約640円) |
カガヤンデオロ | 318ペソ(約640円) |
ダバオ | 340ペソ(約680円) |
ジェネラルサントス | 295ペソ(約600円) |
日本と同様にフィリピンでも各地域によって最低賃金が変わります。
やはり一番給料が良いのは首都圏のマニラです。都市では最低賃金が高いと言えど、物価も高いため生活基準はほとんど変わりません。
また、日本では職種によって最低賃金が変わるという制度はありませんが、コンビニバイトであれば、最低賃金、引っ越しバイトであれば1,000円以上という暗黙のルールがある程度決まっているのも、フィリピンならではです。
フィリピンが低所得でも生活できる理由は?
フィリピンは低所得でも生活できる主な理由は「生活費が安い」からです。フィリピンと統計局によると、2018年の家族の平均年間支出は、239,000ペソ(約48万円)で、日本の2人以上の勤労者世帯の消費支出は380万円と比べて、約12%のみで生活ができます。
ちなみに、フィリピン人の人口の10%未満が世界の中所得レベルを超える所得を得ており、フィリピンが中流階級社会になるまで、まだまだ時間がかかります。
フィリピンの物価は日本と比べてどのくらい?
結論から言うと、フィリピンの物価は、日本の約2分の1ほどと言われています。ただ、すべての品物が日本より安いというわけではなく、モノによっては日本での物価とほぼ変わらないものもあるので注意が必要です!
実際にフィリピンの大型ショッピングモールに行ってみると、特に輸入製品については日本で購入するのと金額面で大きな違いはないように感じます。
実際に生活費や日用品の大体の値段をまとめてみました。
生活費
品名 | フィリピンペソ(PHP) | 日本円(JPY) |
---|---|---|
トイレットペーパー12ロール | 88ペソ~ | 約194円 |
シャンプー | 100ペソ~ | 約220円 |
歯ブラシ | 100ペソ~ | 約220円 |
石鹸 | 70ペソ~ | 約154円 |
生理用品 | 60ペソ~ | 約132円 |
ドライヤー | 300ペソ~ | 約660円 |
服 | 100ペソ~ | 約220円 |
フィリピンでチップは必要?
基本的にフィリピンではチップの文化はありませんが、場合によってはチップを求められることも。最終的に渡すかどうか、渡す金額は個人次第のため、以下は参考程度にご覧ください。
シーン① 飲食店
基本的にフィリピンの飲食店では、食事代にサービス料が上乗せされてレシートに総額が示されていますので、その場合はチップを払う必要がありません。それ以外の場合で特別サービスが良くチップを渡したいときは、20~50ペソ札を渡すと良いでしょう。
シーン② マッサージ店
筆者はマッサージ店でチップを要求された経験がありますので、比較的渡す方が多いと思われます。筆者の場合は施術後のお茶の受け皿に「100ペソおいてください」と日本語で記載されたカードが置いてあり、20ペソだけ置いて帰りました(笑)。施術後にサービスが良かったと感じたら、ベッドの枕の下にチップを挟んで置くのも一般的な渡し方です。
シーン③ ツアーガイド
1日ツアーガイドやドライバーを担当してくれた方にもチップを渡すことがあります。金額は、ツアーの参加人数やツアー時間、ガイドさんのサービスによってまちまちです。私の場合は、2人で参加したツアーの1日ドライバーをしてくれた方に200ペソを渡しました。
シーン④ ホテル
ホテルも基本的にチップを求められることはありませんが、重い荷物を運んでくれたり、サービスが良いと感じた場合は、枕元にチップを置いておくと良いでしょう。こちらも20~50ペソ程度が一般的です。
フィリピンペソのお得な両替方法
フィリピンと日本!どちらで両替するのお得?
結論から言うと、フィリピンの現地で両替した方がお得です!フィリピンペソと日本円を比べると、世界的に使われているのは日本円です。日本円がメジャーということもあり、フィリピンの現地で両替をするのがおススメです!
しかし、両替をする場所はしっかり選ぶ必要があります。両替所ごとでレートは大きく異なります!フィリピンと日本では、それぞれどのように異なるのか詳しく解説致します!
日本で事前に両替しておきたい!
出発前に事前に両替をしておきたいという方もいるでしょう。国内だと、日本円をフィリピンペソに事前に両替できるのは銀行・外貨両替専門店・金券ショップ・空港です!
それぞれにメリット、デメリットがあります。
銀行での両替は口座必須の場合もあります。対して金券ショップの両替レートは、銀行よりもお得です。
空港でよく見かけるTravelex(トラベレックス)というのは外貨両替専門店で、金券ショップよりもさらにお得に両替できるケースが多いです!空港には、さまざまな会社の両替所があります。レート・手数料・サービスが異なるので、事前に調べておきましょう。また、空港は安全に両替できるのがメリットですが、混みあうケースなどもあるので時間など考慮しておきましょう。
フィリピンの現地で両替したい!
フィリピンペソは日本円よりもマイナーなので、お得に両替するなら現地がおすすめです!ただし、現地の空港はレートが高いので、両替は市内の両替所かATMからのキャッシングを利用すると良いでしょう。市内に行く最低限の現金は、事前に国内で用意しておいた方が安心できるはずです。
お得に両替をするには、できるだけ高いレートである場所で両替する必要があります。もちろん空港や銀行、ホテル・デパートなどでも両替することは可能ですが、一番高いレートで両替することができるのはやはり両替所です!
マニラ付近に行く方であれば、特におススメする両替所は、「EDZEN」です!こちらはフィリピンの中でも特に優良店で、近くに同じような両替店はいくつかありますが、ここが一番お得に両替することができると思います!
また、この「EDZEN」は日本語にも対応しているので、日本人でもスムーズに手続きを進めることができます。
出国時に必須なので持っているとは思いますが、フィリピン・日本国内どちらで両替する場合も、パスポート(有効期限以内のもの、かつ住所の記載があるもの)が必要なので覚えておきましょう!
お金に関する注意点
細かいお金を持ち歩くべし
大型店ではカード決済が可能ですが、それ以外のお店では基本的に現金払いとなりますので、現金は常に持ち歩く必要があります。
ただし、フィリピンでちょっとした日用品や洋服、食品等を購入する場合、1000ペソ札が登場することはほとんどありません。ローカルなお店では特に、お会計の際レジで1000ペソ札を出すと、おつりが無いからと購入を拒まれることもあります。
なるべく500ペソ以下の小さな単位のお金を持ち歩くと便利です。日本円から両替する際に1000ペソ札ではなく500ペソ札に崩してもらったり、大きなお店で1000ペソ札を出して崩していく等の工夫が必要です。
スリに注意
フィリピンでは外国人留学生の盗難の被害が絶えません。私がフィリピンへ留学していた3か月の間にも、友達が財布を失くしたり、盗まれたという話を聞いています。治安が良い国ではありませんので、財布を人前でむやみに出さないよう注意しましょう。
また、財布はポケットではなくチャック付きのかばんに入れ、きちんと肌身離さず持ち歩くことを徹底してください。特に危険な人混みやローカルな地域へ出かける際は、必要最低限のお金を持ち歩きましょう。
おわりに
今回は、フィリピンのお金事情について詳しくご紹介しました!物価や収入に関する日本との差に驚かれた方も多いと思います。渡航前にお金に関する知識を知ることは非常に大切なことですね。
記事でも紹介した通り、フィリピンの物価は日本と比較して、感覚としては約1/2〜2/3ぐらいです。
モノによって相場は異なるとは思いますが、現地の人からみれば我々は大金を持っている外国人というイメージです。
滞在中、物価差を楽しめることがほとんどですが、その反面通貨の価値を知らないと損したり危険な目に遭ってしまうということも心に留めて、現地での生活を安心して楽しみましょう!